先に結論を3行で置いておく。理由は、それぞれの見出しでじっくり明かす。
- 量:1日500mg前後から始め、お腹の具合で増減する
- 形:グリシン酸などのキレート型(吸収されやすく加工した形)を選び、吸収目的なら酸化マグネシウムは選ばない
- カルシウムとの比:サプリで摂るなら1:1を基本にする
ケンイチ慢性的に調子が悪く、体もずっと重いんです。いつもの自分らしくない感じがします。
マグネシウムが効くと聞いたのですが、正しい選び方や注意点はありますか?
効果・量・飲むタイミング・相性まで、わかりやすく知りたいです。
体が重い。でも、病院に行くほどでもない。そんな名前のつかない不調が続いたとき、私は真っ先にマグネシウムを疑う。その不調の正体も対処法も、この記事でまとめて片づける。
日本では昔から、マグネシウムが軽んじられてきた。ミネラルで大事にされるのは、決まってカルシウムだ。
骨のためにカルシウムを摂る。多くの人がそう信じているし、私も昔はそう思っていた。
ところが、マグネシウムとカルシウムは2つで1組のミネラルだ。カルシウムに傾くと、骨を作るときに鉄やマグネシウムが使われにくくなる。その結果、骨の育ちはかえって悪くなると考えられている。(むしろ近年は、カルシウムのとりすぎのほうが心配されているくらいだ※)
マグネシウムをとくに派手に使うのは、ストレス・運動・酒の3つだ。肉中心の食事でもマグネシウムは不足しやすく、便秘を招く。当てはまる人ほど、マグネシウムは多めに要る。
白状すると、私は3つとも当てはまる。そのうえ肉も卵も食べる。マグネシウムが減らない理由を探すほうが難しい。
そもそもマグネシウムは、体の中で4番目に多いミネラルだ。約50~60%がリン酸マグネシウムや炭酸塩の形で骨や歯に入り、残りの約40%は筋肉・脳・神経にある。つまり、骨の材料であり、筋肉と神経を動かす側のミネラルでもある。
この記事を読み進めれば、マグネシウムの9つの謎が「わかる」に変わる。
- 自分にマグネシウムが足りているかどうかがわかる
- マグネシウムの本当の効果がエビデンス付きでわかる
- 自分に必要なマグネシウムの摂取量がわかる
- マグネシウムサプリの正しい選び方がわかる
- 本気でおすすめできるマグネシウムサプリがわかる
- マグネシウムを使う前の注意点がわかる
- マグネシウムサプリと相性のいいサプリがわかる
- マグネシウムの実際の使用例がわかる
- マグネシウムに関する気になるQ&Aがわかる
読み終えるころには、あなたはマグネシウムサプリの力を最大限に引き出す「マグネシウムマスター」になっている。これは約束する。

マグネシウムは2019年から飲み続けている。今回も、論文と自分の体で確かめたことだけを話していくぞ!

体の重さの正体、しっかり教えてもらうわ!
マグネシウムサプリを最低限理解するにはここだけ読んでもOK!!マグネシウムカンニングペーパー


マグネシウムは体の300以上の働きを助けている。それなのに、サプリ棚ではやけに地味な存在だ。
時間がない人のために、答えを先に置いておく。押さえるのは量・形・カルシウムとの比の3つだけ。ここだけ読めば、最低限は外さない。
- 1番おすすめサプリ
-
※単体で摂るなら「Solaray, マグネシウムキレート、400 mg、180ベジカプセル」
- 選び方の結論
-
「キレート型」で、カルシウム1:マグネシウム1で入ったもの。酸化マグネシウムは選ばない
- 摂取量とタイミング
-
就寝前に飲む(量と商品は使用例のとおり)。食事と合わせて1日500~1000mgに届かせる
- 注意点
-
- 食後2~3時間は避けて飲む
- 肉食の人はマグネシウム単体のサプリも検討する
- カルシウムとのバランスを崩さない
- 相性の良いサプリ
-
- カルシウム
- ビタミンD
- タンパク質
- 備考(知っ得)
-
サプリのほかに、「ティールズエプソムソルト」などを湯船に溶かすのも手だ。私の場合、マグネシウム浴をした翌日は疲れが残りにくい。
カンニングペーパーに書けるのは答えだけだ。理由まで知ると、量も時間も自分の体に合わせて動かせる。続きは、このまま読み進めてほしい。
あなたはマグネシウム不足?まずは簡単セルフチェック


まずは指を折りながら、下の10項目を数えてみてほしい。3つ以上当てはまるなら、マグネシウム不足の可能性が高い。
- 眠れない
- 便秘になる
- 体がだるい
- 脈が乱れる(不整脈)
- 吐き気がする
- 心が不安定になる
- 足がつる
- 筋肉がけいれんする
- 手足の指がゾクゾクする
- 心臓の鼓動が速くなりやすい
見てのとおり、並ぶのは筋肉と神経の不調ばかりだ。マグネシウムが筋肉と神経を動かすミネラルだからだ。どれも地味なので「疲れかな」で流されやすいのが厄介なところ。
では、なぜ足りなくなるのか。マグネシウム不足を招く主な原因は以下のとおり。
- 肉食中心の生活
- 慢性的なストレス
- 飲酒
- カフェイン
- 砂糖の摂りすぎ
- 加齢
- カルシウムの摂りすぎ
- 精製塩の摂りすぎ
- 野菜や海藻の不足
かく言う私も、このリストの常連だ。毎日の筋トレで筋肉を使い倒し、夜は晩酌を欠かさない。そのうえHSP(刺激に敏感で疲れやすい気質)でもある。筋トレ・酒・ストレスの三拍子がそろった、マグネシウムが不足しやすい体なのだ。書いていて自分で心配になってきた。
マグネシウム不足を招く習慣を繰り返すと、不調が重なっていく。研究でマグネシウム不足との関わりが指摘されているのは「片頭痛」「アトピー性皮膚炎」「腰痛・坐骨神経痛」「慢性筋肉痛」「PMS(生理前の不調)」「慢性疲労症候群」「糖尿病」「うつ病」などだ。
とはいえ、酒もコーヒーもストレスも、明日からゼロにするのは現実的じゃない。少なくとも私には無理だ。
そこで私はサプリを使う。サプリで慢性的なマグネシウム不足を埋めながら、マイナスの習慣を少しずつ削っていく。この挟み撃ちこそ、マグネシウム不足を最短で片づける手だ。
マグネシウム不足のサインに心当たりがあるなら、ここから先が本番だ。
【管理人も効果を実感!!】マグネシウムの効果をエビデンス付きで紹介


マグネシウムは目立たないわりに、働きの数は桁違いだ。研究で報告されている働きのうち、私たちに身近なものは以下のとおり(※は研究へのリンク)。
- 片頭痛の回数を減らす(※)
- 血圧を整える(※)
- 運動能力を上げる(※)
- 落ち込んだ気分を和らげる(※)
- 血糖値の調整を助ける(※)(※)
- GABA(脳のブレーキ役の物質)の働きを高める(※)
- 心臓のリズムを支える(※)
- 丈夫な骨や歯の健康に役立つ(※)(※)
- エネルギーづくりで最重要のミネラルとして働く(※)
- 体のさまざまな働き(筋肉や神経の機能、血糖コントロールなど)を支える(※)
ここまで多いと、逆に胡散くさく見える。でも理由はシンプルで、マグネシウムが300を超える酵素の働きを手伝うからだ。酵素とは、体の中の反応を進める物質のこと。なかでも体感しやすいのが脳と神経で、マグネシウムが足りないと神経が静まらずに眠れなくなる。
つまり、安眠したいならマグネシウムは外せない。実際、私がいちばん実感した効果も睡眠だ。以前の私の睡眠スコアは、スマートウォッチで70点台が定位置だった。

寝る前のマグネシウムサプリと、エプソムソルト(マグネシウムの入浴剤)たっぷりの風呂。この2つを毎日続けたら、睡眠スコアが平均80点台に上がった。朝のスッキリ感も明らかに増した。
マグネシウムは食事と合わせて1日「500~1000mg」でOK


先に結論:マグネシウムのおすすめはサプリで「300~800mg」+食事で「200mg」、合わせて1日500~1000mgだ。(必要な量はカルシウムとのバランスで変わる)
日本人の食事摂取基準(2020年版)には、マグネシウムの推奨栄養所要量(RDA)と耐容上限摂取量(UL)が載っている。19歳以上の数字はこうだ。
- 推奨栄養所要量:約300mg
- 耐容上限摂取量:食品からは上限なし、サプリなど食品以外からは1日350mg
約300mgを見て「意外と少ない」と思った人、その感覚は正しい。国の推奨量はマグネシウムが欠乏しないための最低ラインとして決められた数字で、私の感覚ではまるで足りない。分子栄養学では、ちょうどいい量は人によって大きく違うと考えるからだ。
マグネシウムのサプリの上限である1日350mgは、下痢を目安にした数字だ。私は数字そのものより、お腹の具合を目印にしている。試しに1か月間、毎日1000mgを飲み続けたときも、体に困ったことは何も起きなかった。

量と同じくらい大事なのが、カルシウムとのバランスだ。
くわしくは「カルシウムが含まれているサプリを選ぶ」へ。
マグネシウムの量を上げていくと、お腹がゆるくなることがある。吸収しきれなかったマグネシウムが、腸に水を集めているサインだ。怖がる症状ではなく、自分の量を決める目印だ。
ゆるくなったら、私は翌日から1回の量を下げる。1000mgなら500mgへ、という具合だ。便が落ち着いた量を、その時の自分の量として続けている。
面白いのは、ちょうどいい量が体調で動くことだ。以前は平気だった私が、別の時期には1000mgを超えた日にゆるくなった。今の私には500mg前後がちょうどいい。

減らしてもまだゆるいなら、手は2つある。1日の量を分けて飲むか、マグネシウムの形を替えるかだ。
飲む時間は「朝と夜どっち?」の節、形は「キレート加工」の節でくわしく話す。
マグネシウムサプリは朝と夜どっち?私のおすすめは「寝る前」
先に結論:マグネシウムサプリを飲むタイミングは、私なら「寝る前」一択だ。マグネシウムの働きでいちばん体感しやすいのが、眠りの側だからだ。
寝る前を推す理由は、マグネシウムとGABAの関係にある。マグネシウムはGABAの働きを支えると考えられている。
眠りへの影響を確かめた試験もある。2012年にイランの研究チームが発表した試験では、不眠に悩む高齢者46人を2つに分け、片方にマグネシウム500mgを8週間飲んでもらった。もう片方はプラセボ(中身のない偽の錠剤)だ。マグネシウムのグループに出た変化は次のとおりだ。
- 寝つくまでの時間が短くなった
- 眠っている時間が長くなった
- 眠りを促すメラトニンが増えた
- ストレスで増えるコルチゾールが減った
ただし、イランの試験は飲む時間帯を比べたものではない。それでも効き目が眠りに出る以上、眠る前に体に入れておくのが筋だろう。私はそう考えて、毎晩寝る前にマグネシウムを飲んでいる。
寝る前に飲むのが習慣になってから、飲み忘れたときの差がはっきり分かるようになった。マグネシウムの飲み忘れが何日か続くと、寝つきが悪くなり、睡眠スコアも下がる。

体の感覚でいうと、交感神経(体を活動モードにする神経)のスイッチを切るのが遅れる。寝る前にゲームをした日は、それが特にひどい。
量が多い日は2回に分けて飲む
1日の量が多い日は、全部を寝る前にまとめて飲まない。私は一部を夕食の2〜3時間後に回し、残りを寝る前に飲む2回に分ける形にしている。
理由はお腹だ。前述したとおり、マグネシウムは一度にたくさん入れるとお腹がゆるくなりやすい。2回に分ければ、1回あたりの量が減る。
マグネシウムを飲むタイミングを寝る前に寄せるだけなら、出費はゼロだ。寝つきの悪さに心当たりがあるなら、試す価値は十分にある。
マグネシウムサプリの正しい3つの選び方


マグネシウムサプリの選び方は、以下の3つでいい。
- 吸収率の良い「キレート加工」タイプを選ぶ
- 信頼できるメーカーのものを選ぶ
- カルシウムが含まれているサプリを選ぶ
吸収率の良い「キレート加工」タイプを選ぶ
マグネシウムサプリは、ラベルの数字よりどの形で入っているかで選ぶ。1粒に何mg入っていても、腸を通らなければ体にとってはほぼ飾りだ。
そもそもマグネシウムは、腸からの吸収があまり得意ではない。なかでも酸化マグネシウムは、吸収目的だと効きが乏しい。安くて1粒に多く入るので、棚ではいちばん目立つのだが。
私も酸化マグネシウムを飲んでいた時期がある。お腹はゆるくなりやすいのに、体感はうすかった。もともと下剤として使われてきた成分なので、酸化マグネシウムは本業をまじめにこなしていただけだ。
そこで選ぶのが、キレート加工されたタイプだ。キレート加工はざっくり言うと、ミネラルをアミノ酸やクエン酸などで包み、吸収されやすくした形のこと。成分表にクエン酸マグネシウム、グリシン酸マグネシウム、キレート化マグネシウムのどれかがあれば当たりだ。
ただ、当たりの中にも得意分野がある。下の表では、よく見る6つの形を比べる。
| 形 | 吸収 | お腹へのやさしさ | 向いている目的 |
|---|---|---|---|
| グリシン酸(ビスグリシン酸) | 良い | やさしい | 睡眠・リラックス |
| クエン酸 | 良い | 量が多いとゆるみやすい | 吸収を重視したいとき |
| リンゴ酸 | - | - | 日中の疲れ対策 |
| L-トレオン酸 | 脳に届きやすい | - | 頭の働き(1粒のマグネシウム量は少ない) |
| 塩化 | 肌から使う | - | 入浴剤・オイル(にがりの成分) |
| 酸化 | 低い | ゆるみやすい | 便秘薬。吸収目的なら選ばない |
健康な46人がマグネシウムを1日300mg、60日間飲んだ二重盲検(飲む人も配る人も中身を知らない)の試験がある。結果はクエン酸とアミノ酸キレートのほうが、酸化マグネシウムより吸収がよかった(Magnesium research, 2003)。少人数の試験とはいえ、酸化を外す理由としては十分だ。
L-トレオン酸マグネシウムにも、形ならではの結果が出ている。頭の働きが落ちた50〜70歳の44人が12週間飲んだ試験で、頭の働きの総合点が偽薬(中身のない粒)より良くなった(Journal of Alzheimer’s Disease)。ただ1粒に入るマグネシウムは少ないので、1日の量を満たす主力にはしにくい。
私のいちばんのお気に入りは、グリシン酸マグネシウムだ。酸化のときに悩まされたお腹のゆるさが出にくく、眠りにも効いた。形を替えただけでここまで違うのかと、正直ちょっと拍子抜けした。
グリシン酸の強みは、相方のグリシンにもある。グリシンはアミノ酸の一種で、それ自体に眠りを助ける働きを持つ。私は寝る前の手足のほてり対策にグリシンを使っていたので、グリシン酸はマグネシウムとグリシンの相乗効果だと考えている。ただ、この記事で勧める2本はクエン酸マグネシウムだ。クエン酸も吸収のよい有機酸の仲間である。
マグネシウムの形は、ラベルの成分表で確かめられる。「Magnesium (as Magnesium Bisglycinate)」のように、カッコの中に形が書いてあるのだ。Bisglycinateならグリシン酸、Citrateならクエン酸、Oxideなら酸化である。
「1粒◯◯mg!」の大きな数字に目を奪われる気持ちは、よくわかる。私もそこで一度つまずいた側だ。それでも吸収を狙うなら、酸化マグネシウムだけは選ぶな。
信頼できるメーカーのものを選ぶ
残念ながら、サプリ業界の闇は深い。マグネシウムサプリも例外ではなく、中身の怪しい商品が普通に並んでいる。
だから、まずは信頼できるメーカーを見つけよう。新しいサプリを発掘する冒険は、そのあとでも遅くない。
私がメーカーを見分ける基準は、以下の5つだ。
- 「余計な付加価値をつけていないサプリ」を選ぶ
- 「余計な経費をかけていないサプリ」を選ぶ
- 「GMP(医薬品製造基準)を満たしているサプリ」を選ぶ
- 「1日あたりのコストが妥当なサプリ」を選ぶ
- 「原価率が30%以上のサプリ」を選ぶ
5つをひとことにまとめると、お金が中身に使われているかを見る基準だ。広告や派手な演出にお金をかけるほど、成分に回る分は減っていく。原価率30%以上を目安にしているのも、そのためである。
GMPは表示どおりの品質で作られているかを、工場の段階で守るしくみだ。
5つの基準で絞り込むようになってから、買ったサプリが期待外れに終わることは、ほとんど無くなった。アイハーブで累計1,000個は下らない数を買ってきて、たどり着いた実感である。
基準ごとの見分け方は「サプリ選びで、もう失敗しない!良質サプリを絶対に選ぶための5つの基準」で解説している。
カルシウムが含まれているサプリを選ぶ
マグネシウムサプリは、カルシウム入りがおすすめだ。比率はカルシウム1:マグネシウム1が基本。牛乳や魚をよく摂る人なら、マグネシウム2:カルシウム1でもいい。
理由は3つある。1つ目は、2つの働きが真逆なこと。カルシウムは筋肉を縮めて神経を高ぶらせ、マグネシウムは筋肉をゆるめて神経を鎮める。対で働く栄養なので、片方だけ増やすと釣り合いが崩れる。
2つ目は、日本ではカルシウムだけを補う習慣が強いこと。一方でマグネシウムは汗・ストレス・お酒で失われやすく、食事だけでは足りにくい。
だから私は、サプリではカルシウムと同じ量を入れてカルシウム1:マグネシウム1にしている。食事と合わせた全体を、カルシウム2:マグネシウム1前後に近づけるためだ。
3つ目は、食事の分も勘定に入れるため。食事も含めた全体で見ると、カルシウム2:マグネシウム1前後が目安だ。
牛乳や小魚でカルシウムがたっぷり入る人は、サプリ側をマグネシウム寄りにして、食事とサプリを合わせた全体で釣り合わせる。
サプリがマグネシウム2:カルシウム1でもいいのは、そのためだ。
食事でカルシウムが足りているなら、マグネシウムだけのサプリを選べばいい。
メーカーでいえば、マグネシウムサプリの定番として名前が挙がるドクターズベストは、今は中国企業の傘下だ。気になる人は、買収後の品質と価格を調べて、今も買っていいブランドなのかを確かめよう。


究極におすすめしたいマグネシウムサプリ2選+α


これまで数百種類のサプリを飲んできた私が、マグネシウムで今も手元から切らさない2本を紹介する。最後の+αは、口ではなく肌から摂るマグネシウムの話だ。
私の基本は、カルシウムとマグネシウムが1:1で入った「Cal-Mag」を毎晩3粒だ。マグネシウムが足りない日だけ、単体の「Solaray, マグネシウムキレート、400 mg、180ベジカプセル」を足している。
マグネシウム単体のサプリのいいところは、量を自分の手で刻めることだ。私はお腹の具合を目印に、カプセルの数を増やしたり減らしたりしている。
2本目は、私が毎晩の土台にしている1本だ。


カルシウムも一緒に飲むなら、私はカルシウム1:マグネシウム1を選ぶ。理由は「カルシウムが含まれているサプリを選ぶ」でくわしく書いた。
キレート加工で、なおかつ1:1。両方を満たす商品は、ざっと探した範囲ではこれしかなかった。2020年にカルシウムのサプリを足してから、私はずっとこの1本を愛用している。
ちなみに、キレート加工のミネラルは日本では認められていない。手に入れる道は、アイハーブなどからの個人輸入だけだ。
2本の使い分けは、次のとおりだ。
- カルシウムが食事で足りている人:マグネシウムだけの「Solaray, マグネシウムキレート、400 mg、180ベジカプセル」
- カルシウムが食事で足りていない人:「1:1」で配合された「Solarayのクエン酸カルシウムマグネシウムキレート(1:1)」
マグネシウムは経皮摂取もおすすめ!!


マグネシウムは、飲むだけのミネラルじゃない。経皮摂取、つまり湯船に溶かして肌から摂る方法もある。ただし、肌からどれだけ吸収されるかは研究でまだはっきりしていない。
それでも欧米では、入浴剤代わりに使う「エプソムソルト(硫酸マグネシウム)」と「マグネシウムフレーク(塩化マグネシウム)」がとにかく人気だ。
エプソムソルトやマグネシウムフレークは、欧米では次のケアに使われている。
- 冷えのケア
- 睡眠のケア
- 筋肉の疲れのケア
マグネシウムを飲んで摂るなら、キレート加工のサプリ。ここは揺るがない。そこにお風呂を足すと、マグネシウム摂取が「楽しみ」に変わる。楽しいことは勝手に続く。
肌から摂るマグネシウム浴は、お腹を通らない。だから、マグネシウムを飲むとお腹がゆるくなりやすい人でも続けやすい。
私はエプソムソルトとマグネシウムフレークの入浴剤を、合わせて10種類ほど試してきた。風呂のためにここまでやる人は、たぶん少数派だ。入浴そのものの効果も重なって心も体も穏やかになり、翌日に疲れが残らない。
なかでも推したいのは「ティールズエプソムソルト(ラベンダー)」と「NOW Foods, 溶液, マグネシウム・フレーク」の2つだ。




コスパはマグネシウムフレークの圧勝だ。ただし香りはゼロなので、私は別に入浴剤も入れている。ティールズエプソムソルトはラベンダーがしっかり香るから、入浴剤がいらないのがうれしい。
ここまで海外製ばかり並べたが、日本のエプソムソルトにも結構いいものがある。国産も含めた選び方とおすすめは、エプソムソルトの選び方とおすすめをまとめた記事で紹介している。


写真のマグネシウム粒は、小さな袋に入れて使う。洗濯槽に入れれば洗浄力がUPする。
風呂に入れれば、手軽にマグネシウム浴が楽しめる。私は風呂ではマグネシウムフレークやエプソムソルトと併用して、湯のマグネシウム濃度を底上げしている。
私が使っていた「マグネシウム粒」は、今は取り扱いが終わってしまったらしい。代わりになる商品を紹介しておく。
こちらは2枚入り。1枚は洗濯用、もう1枚はお風呂用にして使い分けている。
マグネシウムサプリを過剰摂取した際の症状


腎臓が健康なら、口から飲むマグネシウムで大きな問題は報告されていない。多すぎると腸が吸収を絞り、余った分はすぐ下痢として出ていくからだ。主な副作用はこのお腹のゆるさだ。お腹がゆるくなったら、量を下げる合図にすればいい。
腎臓に病気がある人は、ふつうの量でも血液のマグネシウム濃度が上がりすぎることがある。始める前に主治医に相談しよう。血液のマグネシウム濃度が高くなりすぎた状態を、高マグネシウム血症という。おもな症状は以下のとおり。
- 吐き気・嘔吐・食欲不振
- めまい・ふらつき
- 低血圧
- 不整脈・脈が遅くなる
- 呼吸障害
- 意識障害
高マグネシウム血症で初めに出やすいのは、吐き気・嘔吐・だるさだ。腎臓は「沈黙の臓器」と呼ばれる。つまり、悪くなっても症状が出にくい。自分の腎臓病に気づいていない人は、思っている以上に多い。
だから私はお腹の合図で量を決めることに加えて、定期的な検診で腎臓の状態を確かめることをすすめている。この2つさえ押さえておけば、マグネシウムは怖がる必要のないミネラルだ。
マグネシウムサプリを摂る際の注意点


マグネシウムを飲むときの注意点は、以下の2つだ。
- カルシウムとマグネシウムのバランスに気を付ける
- マグネシウム摂取は食後2~3時間の間隔を空ける
1つ目はカルシウムとマグネシウムのバランスに気を付けることだ。マグネシウムだけ足せば終わり、とはいかない。
バランスが崩れると、困ることは以下の3つ。
- カルシウムが多すぎると、鉄や亜鉛の吸収をじゃまする
- マグネシウムを摂りすぎると、カルシウムが外へ出ていく量が増える
- マグネシウムが足りないと、骨のマグネシウムと一緒にカルシウムまで出ていく
見てのとおり、どちらに傾いても損をする。「骨のためにカルシウムは多めに」と思っていた人ほど、多ければ多いほど得、ではないと覚えておいてほしい。
サプリはカルシウム1:マグネシウム1でいい。理由は『カルシウムが含まれているサプリを選ぶ』で話した。
例えば、牛乳はカルシウム11に対してマグネシウム1。プロセスチーズに至っては33対1になる。
2つ目はマグネシウム摂取は食後2~3時間の間隔を空けることだ。食後すぐのマグネシウムは、消化のじゃまになりかねない。
飲むなら、昼食前のような空腹時か、寝る前。私の定番は寝る前である。
マグネシウムサプリと相性のいいサプリ


マグネシウムの効果を最大限引き出すなら、併用するのはカルシウムとビタミンDだ。マグネシウムだけを飲んで満足していたら、正直もったいない。土台のタンパク質も含めて、3つを順に見ていこう。
- カルシウム
-
骨や歯はカルシウムとマグネシウムが一緒に働いて作られるので、サプリの比率は1:1が目安だ(食事の内容で変わる)。理由は「カルシウムが含まれているサプリを選ぶ」にまとめた。
- ビタミンD
-
マグネシウムは、ビタミンDを腎臓で働く形(活性型)に変える補因子だ。つまり、ビタミンDが仕事を始めるための助っ人役。お返しにビタミンDはマグネシウムの吸収を後押しするので、2つは持ちつ持たれつの関係になる(私はD3として1日5,000IUぐらい。日本の上限は1日4,000IU〈100μg〉なので、まねるなら少ない量から)。
- タンパク質
-
食事でタンパク質を摂ると、マグネシウムの吸収効率が上がる。分子栄養学でも、土台はまずタンパク質だ。ミネラルだけ足しても、土台が崩れていれば本領を発揮できない。
「ビタミンDはしっかり飲んでいるから大丈夫」と思っている人ほど、ここは見逃せない。ビタミンDを活性型に変えるたびにマグネシウムが使われるので、Dを多く摂るほどマグネシウムの出番も増える。マグネシウムが足りないままだと、せっかく飲んだビタミンDも力を出しにくい。
ビタミンDとマグネシウムは、セットで考える。
私自身、2つはずっと併用している。ただし飲む時間はずらしていて、D3は脂のある食事のあと、マグネシウムは寝る前だ。ビタミンDを多めに飲む時期は、マグネシウムだけは切らさないようにしている。
D3を脂のある食事のあとに回すのは、ビタミンDが脂に溶けるからだ。脂と一緒のほうが吸収に向く。
反対に、相性の悪い成分もある。代表格はシュウ酸(ほうれん草に多い)とフィチン酸(穀類や豆類に多い)だ。ほうれん草や穀類・豆類を食べるときは、マグネシウムと最低でも1時間はずらそう。
相性のいい顔ぶれが決まったら、あとはどの商品でそろえるかだ。ここまで決めてしまうと、買うたびに迷わずに済む。私が何度も買い直しているアイハーブのサプリ37個を、マグネシウム・ビタミンD3&K2・ビタミンC・B群と成分ごとにまとめた。


マグネシウムと一緒に飲んではいけないサプリは?「禁止」より「時間をずらす」が正解
マグネシウムと一緒に飲んではいけないサプリは、基本的にない。注意するのは組み合わせよりも飲むタイミングだ。ミネラル同士は同時に飲むと吸収をじゃまし合うことがあり、時間をずらせば済む話である。
組み合わせごとの飲み方は、以下のとおりだ。
| 組み合わせ | 飲み方 |
|---|---|
| 高用量の亜鉛 | 2時間ほどずらす |
| 鉄 | 2時間ほどずらす |
| カルシウム配合のサプリ | そのまま飲んでいい |
| 抗生物質・骨粗しょう症の薬 | 主治医に相談する |
高用量の亜鉛サプリでマグネシウムの吸収が下がったという報告がある。鉄もミネラル同士で吸収がぶつかりやすく、飲み合わせの注意でよく名前が挙がる。どちらもマグネシウムとは2時間ほどずらして飲むのが目安だ。
亜鉛と鉄でどれだけ吸収が落ちるのかを、ふだんのサプリの量ではっきり確かめたデータは多くない。ただ、時間をずらすだけならお金も手間もかからない。やらない理由がない。
一方、カルシウムとマグネシウムがはじめから一緒に入った配合サプリは、ずらさずそのまま飲んでいい。メーカーが同時に摂る前提で、2つの比率を決めているからだ。

私はマグネシウムを寝る前に飲んでいる。ほかのサプリはだいたい食後なので、寝る前に回すだけでほかのミネラルとも自然と時間が空く。ずらすために覚えることは何もない。
例外は薬だ。マグネシウムは一部の抗生物質(テトラサイクリン系・ニューキノロン系など)や骨粗しょう症の薬(ビスホスホネート系など)とくっつき、薬の吸収を下げることがある。サプリ同士の話とちがい、空けるべき時間も薬ごとに変わる。
マグネシウムサプリの使用例(私のサプリルーティン)


私がマグネシウムサプリを飲み始めたのは2019年。もう7年の付き合いになる。翌年からはカルシウムサプリも加えて、今は2つをセットで回している。
書き出してみると、我ながら細かい。でも、時間割には全部理由がある。マグネシウムは寝る前、ビタミンDは朝の脂のある食事のあと。今のルーティンは以下のとおりだ。(※これより良いルーティンを見つけたら随時更新している)
- 就寝前:「Solarayのクエン酸カルシウムマグネシウム(キレート)」を3粒(各500mg)飲む
- 足りない日:マグネシウムが足りていないと感じる日は「Solaray, マグネシウムキレート、400 mg、180ベジカプセル」を足す
- 就寝前の上乗せ:カルシウムとマグネシウムがもつ安眠効果に重ねるため、「メラトニン」も一緒に飲む(GABAと1週間ごとに入れ替えている。メラトニンは日本では医薬品の成分の扱いなので、持病・薬・妊娠中の人は記事末尾の免責事項のとおり医師に相談を)
- 朝食後:脂のある食事のあとに「ビタミンD3(5000IU)」「ビタミンK2(100mcg)」「亜鉛(15mg)」を飲む(無理な日は昼食後)。ビタミンDは、就寝前に飲むカルシウムの吸収を助ける役も兼ねている
- 昼食後:B-50(ビタミンB群)・ビタミンC・ビタミンEを飲む
- 入浴時:「ティールズエプソムソルト」か「NOW Foods, 溶液, マグネシウム・フレーク」を湯に溶かす
\ 上記アイテムをまとめたリンク /
\ バスグッズとB-50・ビタミンC・Eはリンクに入れていない /

このルーティンで、睡眠の質がグッと上がった。寝る前のサプリをもっと詰めたい人は、【iherb(アイハーブ)】睡眠の質を向上するおすすめサプリ3選【手軽に安眠】にまとめてある。
マグネシウムに関する素朴なギモンを6つ回答!


本文では拾いきれなかった、少し脇道のギモンに6つまとめて答えていく。便秘にPMS、お風呂の話まで出てくる。マグネシウムは働く場所が多いので、ギモンもあちこちに散らかりがちだ。
- マグネシウムは便秘に効く?どのくらい飲めばいい?
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結論、マグネシウムは便秘対策に使える。便秘目的なら、お腹がゆるくなる手前の量を目安に少しずつ増やせばいいと私は考えている。ただ、日本のサプリの上限(1日350mg)を超えることもあるので、少ない量から慎重に。持病がある人や薬を飲んでいる人は、先に主治医に相談しよう。
- マグネシウムサプリの効果はいつから感じる?
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マグネシウムの研究は、数週間かけて調べたものが多い。私の場合は2週間ほどで変化を感じた。ただ、マグネシウムに限らず、私はどのサプリも1~3か月は続けてから、効いたかどうかを決めている。変化を見逃さないコツは記録だ。寝つき、朝のだるさ、足のつりあたりをメモしておくと、ある日「最近つらないな」と気づける。
- PMSにマグネシウムが効くって本当?
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研究では、マグネシウムを摂ってPMSが軽くなったという報告がある。マグネシウムが足りないとイライラが増え、そのイライラがさらにマグネシウムを削っていく。生理に入る前から多めに摂っておくのは、この負のループを先回りでふさぐ予防策として理にかなっている。
- マグネシウム不足を食べ物で補うなら何がいい?
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マグネシウムが多いのは魚介類、海藻類、穀類、野菜類、豆類だ。ただ、毎日の献立でマグネシウムの量をきっちりそろえるのは、正直かなりしんどい。私は食事で摂れた分はボーナス扱いにして、毎日の量はサプリで固めている。
- エプソムソルトって美容にもいいの?
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保湿目的ならエプソムソルトは使える。マグネシウムには水分を引き寄せる性質があり、保湿に加えて、肌表面の老廃物落とし(くすみ対策)にも役立つ。
- 生理前にチョコが無性に食べたくなるのはなぜ?
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私は体がマグネシウムを欲しがっているサインだと見ている。マグネシウムが足りないと生理痛が重くなり、マグネシウムが多いといわれるチョコに手が伸びるわけだ。ただ、チョコは糖分が多く、栄養補給には向かない。補うなら、ゴマ、わかめ、青のり、刻み昆布、ひじき、ナッツか、マグネシウムのサプリのほうが確実だ。
おわりに:マグネシウムは1日最低500mg必要!カルシウムとのバランスを忘れずに!


ここまで読んだあなたは、もう酸化マグネシウムの棚の前で迷わない。最後に、マグネシウムを使いこなすための3つの要点をまとめておく。
- カルシウム:サプリはカルシウム1:マグネシウム1にそろえる
- 飲む時間:食後2~3時間は避け、空腹時か寝る前に飲む
- ビタミンD:相性抜群の組み合わせとして一緒に取り入れる
マグネシウムは地味なミネラルだ。カルシウムほど名前も売れていない。ところが体の中では300以上の働きを助けている。しかも、ストレス・運動・お酒で静かに減っていく。
私は筋トレと晩酌で、マグネシウムを失う側の常連だ。寝る前に飲み始めてから眠りが深くなり、2019年からずっと飲み続けている。
国の推奨量の約300mgは、マグネシウムが欠乏しないための下限でしかない。私は1日500mg前後を土台にして、体の反応を見ながら量を増減している。
さあ、今夜の1粒から始めよう。あなたのエネルギー増幅装置を、そろそろ起動する時間だ。
免責事項:この記事は情報提供を目的としたもので、医学的なアドバイスではありません。記載内容は厚生労働省の評価を受けたものではなく、紹介している製品は病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。持病のある方、通院中・服薬中の方、新しい健康法を取り入れる前には、医師などの専門家にご相談ください。







