- 便秘で毎日がつらいと感じている人
- かといって病院に頼りたくない人
この記事を読むと、上記の疑問や悩みを解決できます。
便秘は悪です。「便秘だからよかったこと」なんて存在しません。
便秘の最大のデメリットは「生活の質を著しく低下させられる」ことです。便がでないストレス、硬い便による排便の努力、そして完全に排便しきれない不快感….[*]。
便秘は、ほとんどの人類が経験しているはずです。
それが3日4日と続いているなら、もはや地獄ですよね。
このような便秘の治療に向けて、医療従事者は一般的に、生活習慣の指導、下剤の利用、さらには特定の薬剤を使用して便秘の解消を目指します[*]。
しかし、医療的なアプローチは体にとって負担がかかるものが少なくありません。そもそも1週間未満の軽度の便秘であれば、体に優しい便秘解消サプリを活用することで解決も可能です。
そこでこの記事では、科学的な証拠に基づき、便秘を緩和するための助けとなる可能性がある5つのサプリをご紹介します。これらのサプリは、すべて栄養補助食品です。体に負担をかけずに自然な方法です。
スッキリな毎日を過ごすために、是非この記事を活用してください。
便秘解消サプリ5選【体に負担をかけない天然の下剤】
本日紹介する便秘解消サプリは以下の5つです。
- プロバイオティクス
- 食物繊維
- マグネシウム
- センナ
- アロエベラ
これらはすべて自然に存在するものであり、用量を守っている限り体に負担をかけません。
しかしながら、1つのサプリに長期間依存すると、身体がそれに慣れてしまい、効果が感じにくくなる可能性があるので注意が必要です。
この「耐性」が発生すると、必要以上にサプリを摂取してしまうリスクが高まります。ですから、これらのサプリメントを試す際には、複数の種類をあらかじめ準備しておき、用途に応じて使い分けることをお勧めします。個人的には上から順番に試していくことをおすすめします。
フツーレベルの便秘なら3種類あればばっちりだ。基本をプロバイオティクスと食物繊維として、残りの1つは好みだ。個人的にはマグネシウムがおすすめだぞ。もしキツイ便秘ならローテーションのことを考えて一式揃えてもいいかもしれない。
プロバイオティクス:腸内バランスを保つ生命力
商品名 | California Gold Nutrition, LactoBif プロバイオティクス、300億CFU、ベジカプセル60粒 |
参考価格 | 2800円(1粒あたり47円) |
内容量 | 60粒 |
プロバイオティクスは、あなたの想像どおり、便秘緩和にも貢献してくれます。その理由の1つは、腸内細菌叢のバランスが乱れることが原因になる便秘を改善する効果があるからです。ほかには、過敏性腸症候群(IBS-C)にも効果があります。
研究例
- 2014年:慢性便秘をもつ14人の成人を対象にした研究では、プロバイオティクスのサプリが便の頻度、便の形状や硬さ、そして食物が大腸を通過する時間を改善することが明らかになりました[*]。とくに菌株「Bifidobacterium lactis」が効果的であると考えられています。
- 2017年:さらに、21の研究レビューでは、便秘を持つ人々がラクトバチルスまたはビフィドバクテリウム属を含むプロバイオティクスのサプリメントを摂取することにより、便の頻度が増加し、食物の通過時間が短縮する可能性が示唆されています[*]。
ただし、現時点では、便秘に関するプロバイオティクスの研究はまだ十分とは言えない部分もあります。
なかでも、18のメタアナリシスによるレビューでは、既存の研究が一部低品質であることが指摘されています[*]。これは、被験者の腸内細菌や栄養状態に依存することにより、上手に評価できなかったためです。
とはいえ、プロバイオティクスが胃腸に良い作用を起こすことは事実。どちらにせよ、プロバイオティクスは胃腸改善だけでなく、便秘解消の可能性も秘めた希望の成分だといることは間違いありません。
水溶性食物繊維:腸内の動きを活性化する力
商品名 | California Gold Nutrition, LactoBif プロバイオティクス、300億CFU、ベジカプセル60粒 |
参考価格 | 2400円(1回あたり31円) |
内容量 | 680g |
便秘の解消策として広く知られているのが、食物繊維サプリメントです。
水溶性食物繊維は水と結合する能力があり、胃や腸内でゲル状になる特性を持ちます。この特性により、便の量を増やしながら便を柔らかくします。これにより、排便がスムーズになるのです。ほかにも、腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える役割も果たします。
研究例
- 2017年:多くの研究は、オオバコが便の水分含有量と腸の運動頻度の両方を増加させることで、便秘のある成人に効果があることを示しています[*]。
- 2020年:イヌリンやグルコマンナンを含む他の繊維サプリメントも、便秘の治療に役立つことが示されています。大規模なレビューでは、これらのタイプを含む食物繊維サプリは、プラセボと比較して便の頻度と便の形状や硬さを有意に増加させました[*]
ただし、すべての種類の食物繊維が便秘の緩和に適しているわけではありません。
例えば、ブラン(小麦ふすま)などに含まれる「水に溶けにくい不溶性食物繊維」は便秘の解消の役に立たず、それどころか一層、便秘を悪化させるおそれがあると指摘されています[*][*]。
このことから、便秘中は不溶性食物繊維が中心の食物繊維は避けた方がよさそうです。
マグネシウム:便秘解消の鍵を握るミネラル
商品名 | NOW Foods, マグネシウムカプセル、400mg |
参考価格 | 1900円(1粒あたり10円) |
内容量 | 180粒 |
マグネシウムは、体内で300種類以上の酵素を活性化する働きを果たす重要なミネラルです。便秘改善においてもそのパワーを発揮します。便秘の解消に有効なのは、マグネシウムオキサイドやマグネシウムシトラート、さらにはマグネシウム硫酸塩といった種類のマグネシウムです。
研究例
- 2019年:軽度から中等度の便秘を持つ34人の女性が参加した28日間の高品質な研究では、毎日1.5グラムの酸化マグネシウムを摂取することで、便の一貫性、生活の質、食べ物が結腸を通過するまでの時間が、プラセボと比較して明らかに改善されました[*]。
- 2022年:さらに、マグネシウムシトラートと硫酸マグネシウムを含むミネラルウォーターも、便秘改善の一助となることが示されています[*]。
ただし、硫酸マグネシウムは膨満感や下痢といった消化器系の副作用を引き起こすので酸化マグネシウムのほうが無難です。さらに、腎臓病を抱える方々にとっては、マグネシウムのサプリメントは避けるべきとされていることも覚えておきましょう [*]。
マグネシウムは、1か月を超えない範囲で摂取することにより、便秘解消の強力なパートナーとなります。
一般的に、便意は起床時や朝食時に腸管がよく動いて起こりやすい。よって朝1か、就寝前に服用するのが一般的だ。
センナ:アフリカ原産の生薬が腸に息を吹き込む
商品名 | Traditional Medicinals, オーガニックSmooth Move(スムーズムーブ)、センナ入りオリジナル、カフェインフリー、個包装ティーバッグ16袋、32g(センナだけを摂りたいならコレ) |
参考価格 | 700円(1袋あたり45円) |
内容量 | 16袋 |
センナは「ナチュラルな下剤」で、センノサイドという化合物が便秘の緩和に役立ちます。センノサイドは、腸内の物質の移動を促進し、腸内に水分を留める働きをします[*]。
研究例
- 2021年:高品質な28日間の研究では、便秘症の参加者(90名)に1日1グラムのセンナを投与しました。その結果、参加者は便通回数がはっきりと改善し、生活の質も向上したのです。この結果はプラセボ(偽薬)を与えられたグループと比べても顕著でした[*]。
センナは一般的に安全だと考えられています。
しかし、長期間高用量で使用すると副作用が引き起こされる可能性があります。
それゆえに「Traditional Medicinals, オーガニックSmooth Move(スムーズムーブ)」の説明書きにもかかれているとおり、安全を考慮して1週間を超えて連続使用しないことを推奨している。
例えば、漫然と長期間使用することにより、耐性ができてしまい、難治性便秘を引き起こしたケースがあるようです[*]。ほかにも、3か月以上大量に摂取した場合に、肝障害を引き起こしたことがわかっています[*]。
他のサプリにもいえることだが、1つのものに依存すると「これがなければ出ない」みたいな体のつくりになる。よってさまざまな方法で便通を促すことを考えることが得策だ。
アロエベラ:食用植物が持つ秘めた下剤効果
商品名 | NOW Foods, アロエベラジェル、250ソフトゲル |
参考価格 | 2800円(1粒あたり22円) |
内容量 | 250粒 |
アロエベラは、切り傷や口内炎の治療などの自然療法として利用されてきました。それだけでなく、腸の粘液を増加させて、強力な下剤として作用することが明らかになっています。さらに、アロエベラのサプリメントは、便秘を伴う過敏性腸症候群(IBS)の治療にも有効かもしれません。
研究例
- 2018年:3つの研究をレビューした結果、IBSを患う151人のなかには便秘に悩む人も含まれており、彼らがアロエベラの飲み物やエキスの錠剤を服用することで、そのIBSの症状が偽薬に比べて大幅に改善したことがわかりました[*]。しかも、アロエベラは安全で、最大5ヶ月間において副作用は報告されなかったそうです。
ただし、アロエベラの長期的な使用による副作用についての懸念もいくつか存在します [*]。左記の例では「3〜260週間」の使用で急性肝炎を発症したそうです。被験者によってかなり幅が広い結果がでたため、判断は難しいところではありますが、安全に使用するなら2週間の連続使用にしておいたほうがいいかもしれません。
とはいえ、センナやマグネシウムと比べたら安全性が高いことは確かだ。無茶な使い方さえしなければ問題は出ないだろう。ただし、効果も他と比べると緩やかなため、過剰摂取には注意したい。
便秘を引き起こす可能性があるサプリ一覧
便秘体質の人のなかには、一部のサプリが便秘の引き金になるリスクがあります。以下のサプリは便秘を誘発しやすい代表的な例です。
- 鉄:鉄サプリメントは、便秘やその他の消化器系の副作用をもたらす可能性があります。特に、硫酸第一鉄といった鉄の形態は、ビスグリシン酸第一鉄キレートなど他の形態よりも便秘を引き起こしやすいとされています [*][*][*]。
- カルシウム:炭酸カルシウムの形態は、便秘を引き起こしやすいです。一方、キレート化されたカルシウムは比較的価格は高くなりますが、消化器系の症状を引き起こしにくいとされています[*]。
- ベルベリン:ベルベリンは、高用量で摂取すると便秘を引き起こす可能性があるという報告があります [*]。
- β-シトステロール:β-シトステロールは、良性前立腺肥大症などの治療のためのサプリメントとして使用されます。ただし、副作用として、吐き気や便秘などの消化器系の症状が報告されています[*]。
上記のような副作用を防ぐためには、「高品質なサプリ」を選ぶことが第一。そして万が一、新しいサプリメントを摂取し始めてから便秘の症状が出た場合は、そのサプリメントの使用を中止することです。
その他:便秘にならないために普段からできること
サプリは、病院で処方される薬よりも圧倒的に副作用が少ないです。とはいえ、副作用はゼロではありません。頼りっきりはいけません。ふだんから便秘を予防するためにできることはたくさんあります。以下のリストは、その方法の一部です。
- 水分を十分に摂る: 水分は消化器系をスムーズに動かし、便通を促します。特に一日に1.5~2リットルの水分を摂取することが推奨されています。
- 食物繊維を食品からたっぷりと摂る: 食物繊維は便を柔らかくし、体内を通過しやすくします。果物、野菜、全粒穀物などの食品を摂取すると良いでしょう。
- 定期的な運動を行う: 運動は腸の動きを活性化させ、便通を促します。特にウォーキングやヨガなどの軽い運動が便秘の予防に効果的です。
- 生活リズムを整える: 不規則な生活リズムや睡眠不足は便秘を引き起こす可能性があります。一日の生活リズムを整え、十分な睡眠をとることが大切です。
- 食事のペースを落とす: 食事を急いで食べると、消化器系がうまく機能しないことがあります。ゆっくりと食事を摂ることで、消化器系の健康を保つことができます。
- ストレス管理を行う: 長期的なストレスは消化器系に影響を及ぼす可能性があります。リラクゼーション技法や趣味などを通じて、ストレスを管理しましょう。
- 便意を我慢しない: 便意を我慢すると、腸の機能が鈍くなり、便秘を引き起こす可能性があります。便意があるときはすぐにトイレに行くことが大切です。
これらの行動を日常生活に取り入れることで、便秘予防に繋がり、より健康的な生活を送ることができます。日々の小さな習慣があなたの健康に大きな影響を与えることを肝に銘じておきましょう。
医師に相談するべきタイミングは?
ほとんどの人が時々便秘を経験します。便秘は1週間程度であれば様子をみても良いとされています。ただし、水分補給やサプリの摂取、食物繊維の摂取量の増加などを行っても便秘が1か月以上改善しない場合は、もう家庭でどうにかできるレベルではありませんん。確実に医療機関で検査を受けてください。私なら2週間以内にでなかったら間違いなく病院に行きます。
なぜなら長期的な便秘は、甲状腺機能低下症、大腸がん、または腸の疾患などの潜在的な健康問題の症状である可能性があるからです [*]。さらに、便秘と一緒に以下の症状がある場合は、早急に医師に診てもらいましょう[*]。
- 直腸からの出血: これは潜在的に深刻な問題を示す可能性があります。出血は大腸がんや肛門裂傷などの重篤な状況を示す可能性があります。
- 継続的な腹痛: 継続的な腹痛は、慢性的な便秘、過敏性腸症候群(IBS)、または他の消化器系の問題を示す可能性があります。
- 便中の血液: 便中の血液は、しばしば肛門裂傷やヘモロイドのような軽度の症状を示しますが、重篤な問題、例えば大腸がんを示す可能性もあります。
- ガスを通すことができない: これは、腸閉塞の症状である可能性があり、緊急の医療対応が必要となります。
- 腰痛: 腰痛は、便秘と関連することがありますが、腎臓の問題や他の健康問題を示す可能性もあります。
- 嘔吐: 嘔吐は、腸閉塞の可能性を示す重篤な症状であり、すぐに医療の助けが必要です。
- 発熱: 発熱は感染を示す可能性があり、特に他の症状と共に現れる場合、すぐに医療の助けが必要となります。
- 説明できない体重減少: これは多くの潜在的な健康問題、特に消化器系の問題を示す可能性があります。
医師と便秘について話すことは、時として恥ずかしいと感じるかもしれません。しかし、背に腹は代えられないことも事実です。医師はさまざまな症状を扱い、話しやすい環境を提供するために努力しています。ここまで来たら洗いざらい事実を伝える努力をするのみです。
おわりに:便秘はかならず改善できる!
便秘は我々が日常的に経験する一般的な健康問題です。でも、かならず改善できます。
便通を促す習慣、食事、サプリと、手段はたくさんあるからです。
本日紹介した、マグネシウムや食物繊維、プロバイオティクス、センナなどのサプリは、便秘の緩和に特に有効だと言われています。しかも、長期間使用しなければ副作用が極めて少なく、安心して使うことが可能です。
とはいえ、ダイエット目的や便が出ないからといって無茶な使い方をしてしまうと、健康に悪影響を及ぼしかねません。かならず用量は守るようにしてください。
さいごになりますが、あなたの便通が開通することを祈りながらこの記事を終わりたいと思います。