- コーヒーの愛飲家の人
- カフェインの効果を全部知りたい人
- カフェインの効果を最大限活かしたい人
この記事を読むと、上記の疑問や悩みを解決できます。
「カフェインは目を覚ます」。いや、違う。ただ目を開くだけではありません。
カフェインを摂ることは、日々のエネルギーを増強し、人生の目覚めの一歩を踏み出すことにあります。
これは、カフェインに詳しくなれば自ずとわかること。そう、カフェインにはデメリットにまさるメリットが圧倒的に存在します。
「いやいや!大袈裟でしょ!」と思われた方は、以下の効果をチラ見してください。
- 目を覚ます
- エネルギーを増強する
- 寿命が延びる
- ダイエットのサポートをする
- メンタルを改善する
- 筋肉がつきやすくなる
- 頭痛や偏頭痛を和らげる
- さまざまな病気のリスクを低下させる
上記はすべて研究によって明らかになっている内容です。しかも、カフェインの研究は大規模なものが多いので信頼性も高い。
ここまで聞くと、医者も顔負けの万能薬のように聞こえます。
とはいえ、カフェインは利用方法にコツが必要なツールです。魅力的な部分だけにすがることなく、デメリットを消す方法や、正しいカフェインの扱い方までを完璧に理解すること。
これがカフェインの真の価値を引き出すマスターキーとなります。
そのマスターキーをこの記事を通してあなたに捧げます。あなたはこれまでにないくらいカフェインのメリットを肌に感じられるようになり、人生を更なる高みへとブーストさせることが可能です。
カフェインの恩恵を「知る」だけでも、これからのコーヒータイムの体感が違うことを実感するだろう。ただし、100%効力を発揮させるには最後まで記事を読み込んで欲しい。(とくに「カフェインのデメリットを減らす裏ワザ」は必見の内容)
カフェインが持つ7つの効果
目を覚ます
カフェインは朝の目覚めにおいて、最高のスタートを切るための強力なツールとなることは皆さんご存じでしょう。
その理由は、カフェインが「アデノシン」と呼ばれる眠気スイッチの働きをOFFにすることで、覚醒モードへと移行するからです[*]。
ちなみに、このアデノシンという物質は、私たちの活動レベルを落とし、リラックスと睡眠を促進します。それにより、私たちは毎日夜になると眠くなるのです。
逆に言えば、アデノシンの働きが弱まると眠気が来なくなる。だから夕方以降はコーヒーを飲まない方がいいのだな。
エネルギーを増強する
カフェインは生活に瞬間的な刺激を与えるエネルギー増強剤として機能します。
カフェインを摂ることで、アデノシンがOFFになることは先ほど説明しました。つぎに、何が起こるのか。なんと、ドーパミンやグルタミン酸などの別の神経伝達物質のレベルが増大します。
この作用により、我々は逆に活性化され、エネルギーレベルが跳ね上がるのです[*]。
とくに、神経伝達物質のドーパミン、特に気分、快感、注意力に関与する D2 および D3 受容体に結合するドーパミンを増加させます[*][*]。
ある小規模な実験では、サイクリングをする男性7人がカフェインを摂取した結果、彼らの疲労感が感じるまでの時間が12%も延び、さらに運動パフォーマンスが向上しました[*]。
さらにゴルフをたしなむ方々にも良いニュースです。彼らがラウンド前とラウンド中にカフェインを摂取すると、そのパフォーマンスが向上しただけでなく、疲労感が減少したという報告があります[*]。スコアが100切るのも夢ではありません。
このように、エネルギーが増強されるとあらゆるパフォーマンスの底上げに繋がります。
カフェインが運動能力を高める。ドーパミンレベルやグルタミン酸レべルが上がるのだから、生理作用として当然と言えば当然な現象だな。
寿命が延びる
あなたの毎日のコーヒーブレイクが長寿の秘薬かもしれない、と言われたら驚くでしょうか。
でもこれは間違いなく事実と言っていいレベルです。
2017年に公開された200以上のメタレビュー[*]によると、1日に3~4杯のコーヒーを飲む人は、飲まない人に比べて死亡や心臓病のリスクが低いことがわかりました。また、コーヒーを飲むことは、特定のがん、糖尿病、肝臓病、認知症のリスク低下にもつながりました。
具体的なデータは以下。
- すべての原因による死亡リスクが10%低い
- 心血管疾患による死亡リスクは19%低い
- 肝臓病のリスクは29%低い
- 2型糖尿病のリスクは30%低い
- 前立腺がん、皮膚がん、肝臓がん、白血病、子宮内膜がんなどの特定の種類のがんにかかるリスクが18%低い
ほかの研究では以下のようなことがわかっています。
- 心臓病・心不全のリスク低下:2018年の研究では、1日に3~5杯のコーヒーを飲むと、心臓病のリスクが15%減少することがわかりました(*) 。また、21,000人以上を対象とした2021年の研究では、コーヒーの摂取量に比例して心不全のリスクが低下しました[*]。
- 脳卒中のリスク低下:21の研究をレビュー(240万人以上の男女が対象)した2021年の大規模な研究では、毎日3~4杯のコーヒーを飲むと、脳卒中のリスクが21%低下することが示されました[*]。
- パーキンソン病のリスク低下:2020年に行われた13件の研究レビューによると、カフェインを定期的に摂取している人はパーキンソン病の発症リスクが有意に低いことがわかりました。さらに、カフェインの摂取はパーキンソン病の進行を遅らせる効果もありました[*]。
- アルツハイマー病のリスク低下:2016年に、29,000人以上を対象とした11の観察研究をレビューしたところ、コーヒーを多く摂取するほどアルツハイマー病のリスクが低下することがわかりました[*]。さらに認知症のリスクの低下も示唆されています[*][*]。
しつこいかもしれませんが、別の研究[*]でも、1,567人を対象に12年から18年にわたるコーヒー消費の追跡調査を行った結果、カフェインを含むコーヒーを飲むことが「全体的な死亡リスクを下げる」ことが明らかになっています。
どうでしょう、どうやらかなり信ぴょう性は高そうです。
ただし、いずれの場合においても「健康上の利点は1日あたり3〜4杯が上限」ということは念を押しておきます。
ただし「過度に飲みすぎると逆に死亡率を上げる」なんて研究結果もあるから、やはり”摂取量”が重要になってくるだろう。
ダイエットのサポートをする
カフェインが超優秀なダイエットサポートアイテム(別名:ファットバーナー)になることはご存じでしょうか。
カフェインを摂ることで、ホルモン感受性リパーゼ(HSL)という脂肪を分解する酵素を活性化して脂肪燃焼効率を高めることができます[*]。つまり、運動前にカフェインを摂取すれば、もっと効率的に脂肪を燃やせるわけです。
また、コーヒーには、脂肪蓄積のパターンを変化させ、腸の健康をサポートする効果があります。それらの効果は、ダイエットの強い味方になってくれます[*]。
実際にコーヒーの摂取量が多い人々は、特に男女とも、特に男性において体脂肪が減少しやすいという調査結果が出ています[*]。(男女差は筋肉量や基礎代謝が影響している模様)
さらに興味深いことに、1日に1~2杯のコーヒーを飲む人は、コーヒーを1日1杯未満しか飲まない人と比べて、推奨される身体活動レベルを満たす可能性が約17%高いことが明らかになっています[*]。これはカフェインの力によって活動レベルが上がったおかげです。
次にコーヒーを注文するときは、それがただの1杯の飲み物でなく、あなたのダイエットパートナーであることを思い出してみてくれ。
幸福物質を促進してメンタルを改善する
ある研究では、カフェインの慢性的な摂取がセロトニン(26-30%増加)、GABA(65%増加)、アセチルコリン(40-50%増加)の受容体を増加させることが示されています[*]。
それぞれの効果をカンタンに見ていきましょう。
- セロトニン:別名「幸せホルモン」とも呼ばれます。幸せを感じて、穏やかな気持ちにさせる役割があります。セロトニンレベルが高いと肯定的な気分になるのが一般的です。また、セロトニンは食欲、睡眠、記憶、学習能力など、他の多くの体のプロセスにも影響を与えます。
- GABA:GABA(γ-アミノ酪酸)は抑制性神経伝達物質です。興奮を抑制し、リラクゼーションと安定をもたらす役割があります。GABAのレベルが高いと、不安やストレスの感じが減少し、心地よいリラクゼーションの感覚が増します。これはあなたがリラックスし、焦りや緊張から解放されるような感じをもたらします。
- アセチルコリン:アセチルコリンは神経伝達物質であり、注意力、記憶、覚醒、モチベーションなどの認知機能に重要な役割を果たします。アセチルコリンのレベルが高いと、集中力や記憶力が向上し、全体的にエネルギッシュな気分になります。
これらの効果から「気分を高める」という点では、お茶や純粋なカフェインよりも優れており、うつ病のリスクを大幅に低下させることもわかっています[*]。
カフェインの慢性的な摂取により、上記の神経伝達物質の受容体が増加する。「受容体が増加する=セロトニン、GABA、アセチルコリンの作用がより強まる」ということです。
つまり、今までは1杯のコーヒーで神経伝達物質が10しか上がらなかったのに30とか40とか上がるようになるといったイメージ。これは前述したドーパミンやグルタミン酸でも同じことが言えます。
「受容体が増加する」ことは一見良さそうにみえる。しかし、ここに落とし穴がある。これについては「カフェインの「離脱症状」のメカニズム」で詳しく触れる。
筋肉がつきやすくなる
カフェインを摂取してトレーニングを行うことで筋肉がつきやすくなります。
その理由は、カフェインには筋肉が収縮されるときに放出される「カルシウムイオン」を多くする働きがあるからです。カルシウムイオンが多いと、通常よりも強い筋肉の収縮を可能にします。結果的に、強度の高いトレーニングができて筋肉増強に繋がるというわけです[*]。
それを示す研究例を見てみましょう。
2022年に行われた研究では、レジスタンストレーニングを行っている男性が高用量のカフェインを摂取しました。その結果、カフェインを摂取していないグループよりもベンチプレス、デッドリフト、スクワットの筋力が有意に向上しました。
このとき、血漿中のカルシウム放出も増加することが示されました。これは、高用量のカフェインが筋力の最適化とカルシウムの放出を促進したことを意味します。
つまり、カフェイン自体に筋肉増強効果があるというより「パフォーマンスの質」がグッと上がることで筋肉増強が起こるというイメージ。おそらくドーパミンなどの神経伝達物質のパワーも働いている。
頭痛や偏頭痛を和らげる
頭痛が起こると、血管が腫れたり、緊張したり、その他の変化が起こり、脳周囲の血流が増加します。これにより周囲の神経の血流圧が上昇し、脳に痛みのメッセージが送られます。これが頭痛を引き起こします。ここでカフェインの登場です。
カフェインは、頭痛や片頭痛を和らげる効果があります。これはカフェインが血管の拡張や神経伝達物質の過剰放出などの頭痛の原因となるメカニズムを抑制するからです[*]。
特に、カフェインは血管を収縮させて血流を制限し、痛みを軽減します。さらに、鎮痛剤と一緒に摂取することで、その吸収と効果を高め、より早く鎮痛効果を得ることが可能になります。
カフェインには血管収縮作用があり、血管を収縮させて血流を制限し、それによって痛みを軽減します。また、カフェインをアスピリン、イブプロフェン、アセトアミノフェンなどの鎮痛剤と組み合わせて摂取すると、薬の吸収と強度が高まり、より早く鎮痛が得られます。
たしかに、バファリンなどの頭痛薬の成分を見てみると「カフェイン」があるものが多いな。
カフェインのデメリット
あらゆるものには二面性があります。カフェインも例外ではありません。気分を高め、パフォーマンスを向上させるといったメリットもあれば、以下のようなデメリットも確かに存在します。
- 精神的不調の増悪:カフェインは気分を高める効果がある反面、摂取量が過剰になると不安やうつ病の症状を悪化させる可能性があります。
- 血糖値の上昇:カフェインがインスリン活性を下げるため、血中のグルコースレベルが上昇します。
- 妊娠・授乳への影響:カフェインは妊娠中の合併症リスクを高め、母乳を通じて乳児へ移行する可能性があります。
- 生殖能力への影響:卵管の運動性を抑制し、卵子の移動を妨げるため、生殖能力が低下する可能性があります。
- 睡眠パターンの乱れ:興奮剤であるカフェインが不眠症を引き起こし、睡眠と覚醒のパターンを乱す可能性があります。
- 脱水症状:利尿作用があるカフェインは排尿回数を増やし、脱水症状や体内の塩分レベルの低下を引き起こす可能性があります。
- 依存症(離脱症状):カフェインは依存性があり、摂取量を減らすと頭痛、めまい、眠気などの離脱症状を引き起こす可能性があります。
ただし、上記のようなデメリットに襲われる人は、総じて「カフェインの過剰摂取」である場合が多いです。自分自身に最適なカフェイン量さえ守れば、不都合を最小限に抑えることができます。
ただし、”適量”を守っても、コーヒーを飲むと調子が悪くなる人が一定数いる。それは”カビ毒”のせいだと断言できる。
品質が低いコーヒーにはカビ毒「オクラトキシンA」が含まれている
低品質なコーヒーに含まれるオクラトキシンAは、体重増加、心筋症、がん、高血圧、腎臓病、免疫システムの低下、自律神経の乱れ、さらにはDNAの損傷など、多くの健康問題を引き起こす可能性があります[*]。
そしてオクラトキシンAは実はかなり身近な存在です。
例えば、ある研究では、91.7%のブラジル産コーヒー生豆がカビに汚染されていることが明らかになりました。元々カビ毒に侵されているコーヒー生豆は、加工される前にさらにカビが増えます。
別の調査では、コーヒー生豆の52%と、醸造されたコーヒーのほぼ半分がカビていることが判明しました。
「いやいや、日本のコーヒーが安全だから」と思っていると痛い目に合います。
なぜなら日本では、アフラトキシンというカビ毒に関しては厳重に規制していますが、オクラトキシンA(OTA)には基準が設けられていないのが現状だからです。(アフラトキシン・オクラトキシンAはカビ毒の種類)
これを避けるには正しいコーヒー豆を選ぶことが必須。その知識については、「【厳選】カビなしコーヒーおすすめ3選【アイハーブ&公式サイト】」にて詳しく説明していますのでご覧ください。
カフェインのおすすめ摂取タイミング
1日に摂取できるカフェイン量は限られています。
そこで、とくに効果的なカフェインの摂取タイミングをカンタンにおさらいしておきましょう。
- 集中したいとき:摂取したカフェインが交感神経を刺激して、アドレナリンの分泌を促し、集中力アップにつながります。朝食後など、仕事に入る前に飲んでおくと、仕事のスイッチが入りやすくなります。
- 昼寝の前:カフェインナップという手法です。午後の短い昼寝の前にコーヒーを飲んで寝る。すると、約20分後にカフェインが効いて、シャキッと目を覚ましてくれます。
- 運動前:カフェインは脂肪燃焼力、運動能力を向上させることが科学的にわかっています。これは筋トレを継続したい人、ダイエットを頑張りたい人に役立ちます。
「運動前」の項目について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
コーヒーの効果がでるまでの時間割り
コーヒーを飲むと、カフェインが脳に影響を与えるプロセスが始まります。このタイムラインは、コーヒーを飲んだ後の脳の変化を分単位で追跡します。
- 0 分: 最初の一口を飲むと、カフェインがすぐに血流に入り、脳へ移動します。
- 10 分: カフェインが脳に到達し、アデノシン受容体に結合し始めます。警戒心が高まります[*]。
- 30分: カフェインとクロロゲン酸の作用で、食欲が抑制され、脂肪燃焼が効率化します[*][*][*][*]。
- 45分: カフェインの吸収がピークに達します。反応時間が速くなり、簡単な作業の効率が向上しますが、複雑な作業への集中力は変わりません[*]。
- 60 分: アデノシンの変化によりドーパミンが放出され、気分が向上します[*]。
- 2~8時間: カフェインが徐々に分解されます。この期間は持続力があり、エネルギーが感じられるため、難しい作業に取り組むのに適しています。カフェインの代謝速度は個人差があります。
- 12 時間: ほとんどのカフェインが代謝され、アデノシンが戻り、リラックスし始めます。カフェインの効果はほぼなくなります。
もっと大まかにまとめると、コーヒーを飲むと最初の1~2時間は集中力が高まり、その後2~8時間は安定した集中力が持続し、12時間後には通常の状態に戻ることを示しています。
このことから、カフェインを摂取するタイミングは「就寝の12時間前まで」がベストになります。最低でも8時間前には摂取を控えましょう。
推奨するカフェイン摂取量は1日300mgが無難
では、どのくらいのカフェイン摂取量が理想的なのでしょうか。
1日の安全なカフェイン摂取量の上限は、一般的に300-400mgとされています。
しかし、この上限値400mgを頻繁に試すと、人によってはカフェインへの耐性が高まり、効果が薄れる恐れがあります。そこで、日常的には「カフェインの摂取量は300mgまで」と設定しておくのが無難です。
1日のカフェイン摂取量をさらに具体的にシミュレーションしてみましょう。
一般的なコーヒー1杯(約240ml)に含まれるカフェインは80~100mg程度といわれています。
その場合、1日に理想的なコーヒーの摂取量は2杯までとなります。
ここで、あなたはこう思ったかもしれません。
300mgが上限なら少なくともコーヒーを3杯は飲めるのでは?
確かに「コーヒーだけ」なら合っています。でも、カフェインはコーヒーだけに限らず、緑茶、エナジードリンク、チョコレートなどの他の食品も含まれています。
つまり、コーヒーを上限いっぱい(カフェイン300mg)まで飲んでしまうと、他の食品によるカフェイン摂取で過剰摂取になる危険があるということです。
まとめますと、カフェインを毎日の健康やライフハックに活かすなら、ある程度の余裕をもっておくためにもコーヒー2杯程度が理想です。このくらいなら離脱症状で苦しむこともなく、コーヒーの効果を最大限まで活かせます。
ただし、飲み物は普段からコーヒーと水しか飲まないし、チョコも滅多に食べない!という人は1日3杯を標準にしてもいいぞ。
コラム:カフェインの依存症が引き起こす「離脱症状」のメカニズム
カフェインは飲めば飲むほど効かなくなり、量が増えるなんてこと聞いたことあるかもしれません。
これはカフェインの「離脱症状」が原因です。
この症状、実はアルコール依存症と同じ原理で発生しています。
カフェインを長期間摂取することで、脳内の神経伝達物質の受容体が増えてしまうのです。
受容体が増えてしまうと、体に元々のカフェイン量では、受容体を満たすだけの神経伝達物質が足りなくなり、イライラしたり疲れたりしてしまいます。
これは、カフェインによって増加した神経伝達物質のレベルを、脳が新たな「ベースライン」または「正常」なレベルと誤認識することで起こります。
このレベルが維持されないと不快な症状(離脱症状)を経験するというわけです。
セロトニンを例にとります。
- カフェインを摂取すると、一時的に幸せな気分になる
- カフェインが体から排出されると、セロトニンのレベルは通常の範囲に戻る
- カフェインの影響で増えたセロトニン受容体は、カフェインを摂取していた時のようなレベルのセロトニンを期待し続ける
- そのため、カフェイン摂取を中止すると、セロトニンの「不足」感が生じ、これが離脱症状(興奮、イライラなど)を引き起こす。
これはセロトニンに限らず、ドーパミン、ノルアドレナリンなどすべての神経伝達物質に当てはまります。
離脱症状の症状として、頭痛、眠気、集中力の減退、疲労感、カフェイン摂取の渇望などがあります。離脱症状は、カフェインの摂取をやめてから12時間から24時間後に発生し、2日から9日間で収まるのが一般的です。
では、カフェインを我慢すればいいのでしょうか。答えはNO。カフェインいきなりゼロにしてしまうと受容体のショックが大きすぎて、逆に辛い思いをすることに。
コツは、徐々に減量していくこと。そうすることで脳が新しい「基準値」を覚え直し、スムーズに元の状態に戻れるのです。
ほどほどにコーヒーを飲みながら、おいしさを満喫する。これが脳と身体を守る、賢いカフェインライフの極意なのかもしれません。
カフェインのデメリットを減らす裏ワザ
商品名 | Doctor’s Best, Suntheanine(サンテアニン)配合L-テアニン、150mg、ベジカプセル90粒 |
参考価格 | ¥2,571(1日あたり28円) |
内容量 | 90粒 |
摂取量 | 150-300mg |
カフェインのデメリットを減らすにはテアニンが有効です。
2017年の研究[*]によると、L-テアニンはカフェインの刺激を和らげることがわかっています。
例えば、コーヒーを飲んで心拍数が上がり、焦燥感や不安感が増したときに、L-テアニンを摂取することで心地よい落ち着きを得ることができるといった具合です。
ほかにも、テアニンを200mg摂ると、集中力が約6%UPする。さらにコーヒー(160ml)と一緒に摂ると10%UPするなんて論文も出ています。
つまり、カフェイン1杯につきL-テアニンサプリを1粒摂取しておくことで、カフェインの効果を高めて。デメリットを相殺できるわけです。
おすすめこそしないが、テアニンサプリを飲んでいるなら、少しくらいの過剰摂取(カフェイン400mg~600mg)でも副作用はでなくなるだろう。
コーヒーが苦手な人はカフェインサプリも検討しよう!
商品名 | ALLMAX, カフェイン、200mg、100粒 |
参考価格 | ¥851(1日あたり8円) |
内容量 | 100粒 |
摂取量 | 200-300mg |
コーヒーが飲めないからと言って、前述したカフェインのメリットを諦める必要はありません。カフェインサプリは、手軽にカフェインを補給できる優れものです。
身近な例でいえば、私のパートナーはコーヒーを飲みません。平均睡眠時間が4~5時間と典型的な睡眠不足のビジネスパーソンです。しかし、週に2~3回カフェインサプリメントを摂取することで日々の活動を支えています。サプリだから、必要なときに摂取できます。
別にサプリだからといって怖がる必要もありません。むしろ、1粒カフェイン100mg配合と量がわかりやすいので過剰摂取の心配も無用です。
コーヒーが苦手な人は以下のサプリを検討してみてはいかがでしょうかでしょうか。
さきほど紹介したL-テアニンサプリとの相性も勿論抜群。
おわりに:カフェインという宇宙最強の武器を使いこなそう!
カフェインの効能は人それぞれ。過剰摂取をすると逆に体調を崩すこともあります。でも、上手に使いこなせば、脳と身体のパフォーマンスをグーンと上げてくれる秘密兵器です。
「武器は、武器そのものよりも扱う者の力量が大切だ」と言いますが、カフェインも同じ。上手に使いこなせば毎日の活力を引き出してくれる「宇宙最強の味方」となってくれるはずです。
推奨する摂取量を守りつつ、カフェインを適切に楽しむ。
それはあなた自身の体調と相談しながら、適切な量を見つける冒険でもあります。
カフェインとともに人生という冒険を有利に進めていきましょう。
睡眠バランスを崩さないために、夕方以降のコーヒー摂取はくれぐれも避けてくれな。