集中力が欲しい
クリアな脳みそを手に入れたい
マインドフルネス瞑想に挑戦したい
この記事を読むと、上記の疑問や悩みを解決できます。
マインドフルネスとは、「今、この瞬間」を大切にする生き方のことです。
マインドフルネスは、医療や福祉の現場でも取り入れられているほか、Google、FacebookのCEOマークザッカーバーグ、アップルの故スティーブジョブズなどといっの中でも積極的に取り入れられています。
詳しくは後述していきますが、マインドフルネス瞑想のやり方をざっくりと先に説明してしまうと以下のとおりです。
- リラックスすること
- たった一つのことに集中すること
- 集中が切れたことに気づくこと
まずは、マインドフルネスを続けていくことで得られる効果から見ていきましょう。もし、得られる効果が魅力的に見えたなら、やり方まで覚えていきましょうね♪
マインドフルネス瞑想の効果
マインドフルネス瞑想は、非常に費用対効果の高い健康法です。
この瞑想法の効果はたくさんの機関の研究で証明されています。
安眠効果 / 緊張の緩和 / 不安の減少 / 血圧の低下 / 血糖値の低下 / 免疫力の改善 / うつ状態の緩和 / 集中力が高まる / 記憶力が高まる / 不安や悩みが減る / 気づく力が高まる / 血中コレステロールの低下 / EQ(心の知能指数)が高まる / ストレスが解消され、心が穏やかになる etc…
細かいメリットを挙げていけばまだまだありますが、今回は実生活において「やってよかった!!」と効果を強く実感しているメリットを5つに絞って解説させていただきます。
- 集中力が高まる
- 気づく力が高まる
- 不安や悩みが減る
- EQ(心の知能指数)が高まる
- ストレスが解消され、心が穏やかになる
一,「集中力が高まる」
まず第一のメリットは、集中力の向上です。
「今この瞬間に深く集中する」という能力が上がるので、必然的に、今までしていた仕事(勉強)量を、より短時間でこなすことができるようになります。
もちろん、高い集中力が必要とされるスポーツや、重要な決断が迫られるビジネスの場面においても、より高いパフォーマンスを発揮できるようになるでしょう。
二,気づく力(アウェアネス)が高まる
第二のメリットは、気づく力が高まることです。
日常生活における「気づく力」が高まると、今まで無意識に反応していたことを自覚できるようになります。
たとえば、なかなか来ない電車を待っているときに、「焦り」を感じていることに気づく。満員電車といった不快指数が高い状況では、「イライラ」や「ストレス」を感じていることに客観的視点を持って気づくといった具合。
気づく力が高まることで、「イライラ」していることを認識できる。すなわち、そのイライラに対して対策を打つことができるようになるわけです。
これを心理学では「無意識」の「意識化」と言います。
自分が無意識に考えていること、感じていることに気づいて、意識に上げてやる。こうするだけでも、負の感情に巻き込まれにくくなるのです。
無意識に委ねていると、ついつい人は、イライラ、焦り、恐怖、不安などの感情に支配されてしまいがち。マインドフルな状態であれば、それらの感情にいち早く気づき自覚して、より冷静な対応や判断ができるようになるようになるでしょう。
三,不安や悩みが減る
第三のメリットは、不安や悩みが減ることです。
瞑想で「思考」を自分と切り離すトレーニングを続けることで、思考と自分との間にスキマが生まれ、自動的に湧いてくる負の思考や感情に巻き込まれにくくなります。
考えてもしょうがないことについて、あれこれ考えることをやめれたり、イライラに気づいてあえて反応しないようにしたり…。
ネガティブ思考になっても、「それは自分の想像にすぎない」と捉えなおして気持ちを切り替えることもかんたんです。
四,EQ(心の知能指数)が高まる
第四のメリットは、EQが高まることです。
EQとは、「こころの知能指数」を指す言葉です。
心理学博士のダニエル・ゴールマンが、EQの能力を定義しているので載せておきます。
- 他人に共感でき、希望を維持できる能力
- 衝動をコントロールし、快楽を我慢できる能力
- 自分自身を動機づけ、挫折してもしぶとくがんばれる能力
- 自分の気分をうまく整え、感情の乱れに思考力を阻害されない能力
これらを要約すると、自分と相手の感情を理解しつつ、自分の感情を自由にコントロールできる能力ということになります。この能力は、いかなる対人関係においても優位に働くでしょう。
五,ストレスが解消され、心が穏やかになる
そして第五のメリットは、ストレスが解消されて心が穏やかになることです。
瞑想を通じて、何もしない時間を持ち、考えていることや感じていることを客観的に観察していくことで、心と身体が深く休息します。結果として緊張やストレスが解放され、心が穏やかな状態になるのです。
瞑想を習慣にしている人で怒りっぽい人なんて見たことありませんよね?
これは、ストレスや緊張の元が絶たれたことで、怒る必要が無くなるという原理が働いています。
マインドフルネス瞑想のルール
ここまで読んだあなたはきっと「瞑想やべー!!!」と思っているでしょう。
そんな方に朗報です。
これらの効果は誰でも手に入ります。
マインドフルネスはかなり自由度の高い瞑想です。しかし、いきなり「ご自由に瞑想どうぞ」と言っても混乱してしまいます。そこで、ここからは「初心者のためのマインドフルネス瞑想のルール」を説明していきます。
この基本をおさえておけば、いくらでも応用の効くマインドフルネス瞑想を楽しむことができます。
- 今ここに集中すること
- 何もしないこと
- ジャッジしないこと
- 受け入れること
- 毎日やること
どれも大切なルールです。一つ一つ見ていきましょう。
ルール1.今ここに集中すること
普段、私たちは過去のことや未来のことを無意識に考えています。(1秒先はすべて未来です)
過去や未来のことに捉われてしまうと、脳のメモリーがいっぱいになってしまい、注意が散漫になっていきます。私たちの多くは常に「いっぱいいっぱい」の状態だということです。
だからこそ、瞑想によって「今、ここ」に意識を戻してあげることで「心が100%、今と向き合っている状態」を目指してあげます。
「今ここ」に意識を戻すことで、脳のメモリーを軽くしてあげることが必要なのです。
ルール2.何もしないこと
瞑想では、リラックスしようとしたり、呼吸を深めようとすることはやめ、考えることもやめて、頭と身体のスイッチをOFFにします。
何を得ようとするでもなく、ただ「今ここにいる」というだけの状態になります。
まるで空気と同化した無我の状態です。
「今、ここ」にただ静かに存在していることが人生の目的であるかのように、「何もしないこと」に専念します。
ルール3.ジャッジしないこと
この瞑想では、 感じたもの、気づいたことに対して、良い、悪い、と評価や判断をしないようにします。
思考や言語というフィルターを通さずに、対象をダイレクトに感じることを目指します。
ルール4.受け入れること
ジャッジしないといっても、最初は雑念だらけになります。それについて良い・悪いを判断してしまうのです。そういうものなんです。
しかし、そうなった場合も「ダメだダメだ」とならずに、「大丈夫」「居ていいよ」と、そう思ってしまったココロたちを許し、受け入れます。
こうすることで、罪悪感にとらわれることなく、再び瞑想に集中することが可能になります。
ルール5.毎日やること
瞑想の効果を高めるには毎日やることが非常に重要です。
それに加えて長い時間やることはさらに効果的ですが、いきなりどちらもとなると難しいです。
なので、まずは1分。
どれだけ短くてもいいので毎日やることを習慣づけてください。
毎日やることに慣れてきたら瞑想時間を延ばすなどして、さらなる効果を引き上げる工夫をしていきましょう。
長ければ長いほど心が鍛えられますが、一般的に良いとされているのは15分ほどと言われています。しかもこれは連続してやる必要はなく、起床時に10分、寝る前5分など、分けてやってもいいそうです。
瞑想をするときの理想の姿勢
瞑想では、姿勢も重要です。
姿勢が整っていると、意識を一つのことに集中させやすくなります。
瞑想時の姿勢は以下の3つのポイントに気を付けます。
- 下半身を安定させる
- 体のよけいな緊張を緩める
- 最小限の力で背すじを伸ばす
これらはすべて一連の流れで行うものですが、ここではわかりやすさを優先させるため、あえて1つずつ分解して解説していきます。
1.下半身を安定させる
瞑想に理想的な身体の状態は「下半身に力が集まった状態(陽)で、上のほうはリラックスした状態(陰)」であることとされています。
もっと簡単にいうと、「骨盤を安定させましょう」ということです。
あぐらをかいて骨盤をまっすぐに立て、”本来の位置”に戻すことを意識します。
その姿勢を作ったら上半身を前後左右にゆっくり動かして重心を移動させて、余計な力が抜ける「心地よい」ポイントを探ります。
ベストポジションを見つけたらそこに留まり、瞑想を行います。
骨盤を立てるには猫背を改善するのが効果的です。猫背を効率よく改善したい方は以下の記事をご覧ください。
2.身体のよけいな緊張を緩める
身体のよけいな緊張を緩めるのも瞑想を深めるにあたり重要な準備です。
とくに身体に力が入りやすいのは、以下の部位。
- 肩
- 眉間
- 喉の奥
- こめかみ
- 首の付け根
これらの部位の緊張に気づいたらゆるめていきます。
あらかじめ、首をまわしたり、肩の力を抜くストレッチをしたりしておくのも効果的です。
3.最小限の力で背すじを伸ばす
背すじは、気持ちよく伸びていて、よけいな力が入っていない状態が理想です。
とはいえ、初心者が背筋以外の部位を弛緩させるのは意外とムズかしいです。
そのため、イメージの力を使って正しい姿勢を取りやすくさせる方法をおすすめします。イメージ方法にはバリエーションがありますが、なかでも私が一番やりやすかったのが、
頭の上からヒモが出ていて、それを誰かに引っぱり上げられて背骨がビヨーンと引き延ばされている感覚を持つこと。
今ではヒモを意識しただけで背筋が自然とシャキンとします。
他にも以下のようなイメージ方法があります。
身長計を押し上げるときの感覚で、頭頂まで最大限に引き伸ばす。
頭の上に大きな荷物を乗せていて、それを押しかえすように腰をすえ、背筋を伸ばす。
自分にあった考え方で試してみてください。
マインドフルネス瞑想の呼吸方法
マインドフルネス瞑想の呼吸法は、自分にとって快適であれば基本的には自由です。ようするに、呼吸は浅くても深くても大丈夫だということです。
深くゆったりとした呼吸だとか、吐く息の方が長くのが理想などと言われることもありますが、それは基本原則であり、絶対原則ではありません。
ただし、正しい姿勢をマスターしていき、身体が整っていくと、自然と深い呼吸になり吐く息のほうが長くなる人が多くなるのもまた事実だということは覚えておきましょう。
では、「気持ちのいい呼吸」の基準は、「息を限界まで吸う(吐く)と、すぐに息を吐き(吸い)たくなる」という、人間の絶対的作用を利用します。
イメージは、
- 息の終わりを「少し手伝う(do)」
- 息のはじまりを「身体に委ねる(be)」
これを一連の流れにすると…
- 吐く息の終わりは少し手伝い、(do)
- 吸う息のはじまりは身体に委ね、(be)
- 吸う息の終わりを少し手伝い、(do)
- 吐く息のはじまりは身体に委ねる。(be)
まるで呼吸のブランコに乗って「ブラーン、ブラーン」とゆっくりと前後するように、息の終わりを少し手伝って、手放して、また少し手伝っていき、手放していくことを意識します。
そして、ある程度呼吸が深まってきたなと感じたら、呼吸をコントロールせずにただ感じていくことに専念します。
うまくできると、「呼吸はとっても気持ちのいいものだ」ということが全身で実感できるようになってきます。
ずっと息が続いているような、一瞬、息が止まっているような「間」が生まれます。
その瞬間、呼吸も、時間も、心の働きまでもが止まっているかのような、「無風状態」。鼻先にティッシュを置いても動きがないくらい、とても穏やかに気が流れている状態です。
注意点としては、「その境地を目指そうとしてやるのはアウト」だという点です。「うまくやろう」とすると、意識しすぎて不自然な呼吸(作られた呼吸)になってしまいます。あくまでも自然な呼吸で結果的に上手くいっていたくらいの感覚が理想です。
呼吸に集中する方法
さきほどは呼吸の仕方を解説していきました。
しかし、呼吸は生命にとって当たり前すぎる存在です。
ゆえに呼吸に意識を向け続けるのは慣れるまで退屈な作業のように感じられ、注意が他にそれてしまいます。
ではどうすれば呼吸に集中できるようになるか?
この方法にもやり方があるので紹介していきます。
- 命がかかっているように呼吸する
- 呼吸を数える
- 鼻から出入りしている息を観察する
1.命がかかっているように呼吸する
呼吸に集中する方法のひとつとして、マインドフルネスセンター創設所長のジョン・カバット・ジン博士が答えてくれています。
それが、「命がかかっているかのように呼吸する」ことです。
「次の一呼吸がこの人生で最後の呼吸であるかのように息を観察すれば、すべての注意を呼吸に向ける」ことができるというわけです。
”一呼吸目の感覚”がつかめたら、「ああ、これが呼吸に集中している状態なのね」と、だんだん容易になってくるはずです。
2.呼吸を数える
鼻から入る息と出る息を淡々と数えていきます。
このときのポイントはあえて呼吸を深くしようとしないことです。
あくまで「気持ちよく」自然な呼吸を淡々と数えていきます。
3.鼻から出入りしている息を観察する
呼吸の質、温かさや冷たさ、湿りや乾燥、全てをまるで鼻先の門番になったかのように観察します。
観察しているときに湧いている感覚に集中することで自然と呼吸に集中している状態になります。
瞑想中に浮かんでくる雑念の対処法
ここまで読んできた方や実践したことがある人ならお分かりのとおり、人間の心は移ろいやすく、「今、ここ」に集中するのが苦手です。
実際に人は、一日あたり、3万回~6万回も無意識に自分と会話しているのです。
だから、さっきまで呼吸に意識を向けていたのに、「気づけば頭のなかのおしゃべりに夢中になっていた」なんてことになるのです。
どれだけマインドフルネス瞑想をやっている上級者でも雑念は浮かんできます。
マインドフルネス瞑想の基本である「今、ここ」にあることも、「呼吸」に注意を向けていたことも忘れてしまいます。
しかし、正しい対処法さえ身につければ、
- 雑念が浮かぶ
- 対処する
というステップを踏めるので、雑念にとらわれることなく、すぐに瞑想へ復帰できます。
マインドフルネスが上手くなると、戻るまでの時間がどんどん早くなります。筋トレと同じで、ダンベルの重さに抵抗して筋肉を収縮させる度に、筋肉がつくように、注意がそれても、気づいて意識を呼吸に戻すたびに脳が鍛えられていくのです。
この工程を繰り返すことが、マインドフルネスの恩恵を最大限受けとるための大きなポイントになります。
対処法1:ラベリング
雑念の対処法一つ目が「ラベリング」です。
ラベリングとは、今経験している出来事に気付き、それを言語化し、自覚することをいいます。
やり方も簡単。
「感じた感覚を声に出さず、心のなかで一度だけ唱える」という方法です(以下のような形)
- 眠くなったら、「眠気」
- 音が気になったら、「音」
- 足がしびれてきたら、「しびれ」
- 腰が痛くなってきたら、「痛み」
- 仕事のことを考えたら、「雑念」
- 食べ物のことを考えたら、「雑念」
- ほおがかゆくなったら、「かゆみ」
感じた感覚を心のなかで言葉で確認し、気づきを入れていきます。
このように、「内側で起こっていることに気づきを入れていく」ことで、たいていの思考や不快な身体感覚は消えていきます。
「ラベリング」することで、それが対象化され、手放しやすくなり、また呼吸や身体の感覚に戻ることができるというわけです。
tips:ラベリングは感覚に集中するためにも使える
また、副次的な効果として妄想や雑念をとりのぞくためだけでなく、感覚に集中するためのテクニックとしても使えます。
- 息を吸うときに、「吸う」
- 息を吐くときに、「吐く」
このように「呼吸のラベリング」を行うことで、呼吸に注意を向けることも容易にできるというわけです。
tips:ラベリングは歩く瞑想でも使える
”歩きながら行う瞑想”でもラベリングが活躍します。
右足の裏の実感を感じたら「右」、左足の裏の実感を感じたら「左」と心に留めながら歩きます。
対処法2:思考が川に流れていくイメージをもつ
瞑想に慣れている人でも雑念は浮かぶものです。
しかし、雑念は無理に消そうとするとどんどん膨らみます。
なので、湧いてくる思考に気付いたら自分の思考が川に流れていくイメージをもちましょう。
具体的に説明します。
あなたの思考を、「川に流れる木の葉」としましょう。
そして、あなたは、目の前の美しい川を眺めています。
すると、ふと、文字の書かれた「木の葉」がさ〜っと流れてきます。
その「木の葉」とは、「思考」のことです。
「こんなんじゃダメだ!」と思った。(さ~っ)
「今日の夕食は何にしよう」と思った。(さ~っ)
「また思考している。集中できていないな」と思った。(さ~っ)
色んな色やカタチの「(思考の)木の葉」がさ〜っと流れていくのをただ見送っていきます。
そのとき考えた出来事をどうとらえたのか、湧いた思考や感情に気づきます。そして、すぐに反応的にならず、マインドフルに淡々と観察していきます。
対処法3:ストップ!
思考で頭がいっぱいになっているときや、深い悩みや雑念がある場合、ラベリングなどの対処法でも消えないときがあります。
そのときに試してほしいのが、心の中で「ストップ!」と言って、頭の中を空っぽにすることです。
このとき、首から上がなくなるイメージを加えることでより効果が出やすくなります。お坊さんの「喝ッ!!」と同じようなことですね。これを心の中で唱えたあとは、呼吸に意識を戻し、集中しなおします。
たいてい一回で効きますが、また強い雑念が浮き上がるようなら再びストップを使っても構いません。この技術は、瞬時に無思考状態を作り出す荒業です。
それでも雑念が沸いてくるような不安定な心理状況であれば中止しましょう。
Q.マインドフルネス瞑想Q&A
ここでは、マインドフルネス瞑想をしているときに起こりうる疑問についてかんたんにまとめました。
- Q1.瞑想中にかゆみや痛みなどが出たら我慢すべき?
-
A1.瞑想中に起こる出来事は、すべてマインドフルに対処するほうが望ましいです。
なので、かゆみや痛み(足のしびれなど)がでた場合、まずはそれに気づき、客観的に見守ります。
最初は、「かゆい!」「かきたい!!」と、感じていた感覚も、反応せずに呼吸を続けながら観察していると、徐々にその感覚が変化し、そのうちにかゆくなくなってきたりします。
しかし、それでも「かゆい!」と強く感じて身体を動かしたくなった場合も、すぐには反応せず、マインドフルネスを保ち続けます。
そして、自分が動く意図を感じてから、意識的に動き、かいたり、足を崩したりして、その感覚の変化を観察します。そのときの動く感覚、かいたときの感覚、かいた後の余韻にも注意を向けていきます。
違和感や不快感があっても、すべてをマインドフルネスのトレーニングととらえて解消していく姿勢が大切です。
- Q2.やるタイミングはいつ?頻度は?
-
A2.瞑想をするタイミン決まっているものではありませんが、あえておすすめするとしたら、夜寝る前と寝起きの二回です。
寝起きは、雑念が少ないので、マインドフルな状態にもっていきやすい。
夜寝る前は、瞑想してから眠ると、睡眠の質がグンと高まるからです。ただし、仕事中が一番ストレスがたまりやすいという方は、仕事の昼休憩時や仕事終わりにやるのが一番良いという人もいます。
個々のライフスタイルにあわせてやっていただくのが一番効果的ともいえます。
- Q3.瞑想を深くするためにできる環境作りってある?
-
A3.はい、あります。
坊主の瞑想を想像してみればわかると思いますが、質のいい瞑想を行いたい場合は、質のいい環境作りも大切です。
- 静かな時間帯を選ぶ
- 部屋や身体を清潔にしておく
- ヨガや呼吸法で呼吸筋をゆるめてから行う
- 日ごろから姿勢に気を付けて正しい姿勢を当たり前にしておく
環境以外にも、瞑想をする目的や動機をしっかりと持っておくことは、意欲的な精神状態をつくり、実践を継続しやすくなります。
しかし、最終的には、目的や動機すらを手放していくことで、真のマインドフルネスな状態が完成するのだということも、頭の片隅に置いておきましょう。
応用編:日常生活でマインドフルネス瞑想を行う方法
「マインドフルネス」とは今この瞬間に意識を向けること。
日々の瞑想でマインドフルな感覚がつかめたら、今度はそれを日常生活にもどんどんとりいれていきましょう。
瞬間、瞬間に意識を向けて、なにごとも心を込めて行えば、日常生活のすべての動きが瞑想になります。
集中の対象はなんにでも応用が可能です。
たとえば、呼吸の感覚や、聞こえてくる音。歩くときの足の感覚に注意を向ければ立派なマインドフルネス。
また、五感で感じられるすべてを開放して感覚を感じることもまた、マインドフルネスです。
たった一杯のお茶を飲むですら、それをすることが人生の目的であるかのように集中するのも、料理をするときにも視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚といった「五感」を意識しながらやることも同じです。掃除、ウォーキング、食事などでもそう。
コツは、何かをするための手段として行わないこと。(=お腹が空いたからご飯を食べるというのはマインドフルネスではない)
つまり、「目の前のことをすることこそが〝人生の目的〟であるかのように集中して行う」ことで、「今、ここ」とつながることができるのです。(=ご飯そのものを五感を使って感じながら食べる)
おわりに:マインドフルネスは心の財産になる
現代では体の健康だけでなく心の健康も意識してメンテナンスすることが常識となりつつあります。その強力なメソッドの中心がマインドフルネスです。
マインドフルネスや瞑想と聞くと、少し敬遠してしまう人もいるかもしれませんが、もし、心や脳が疲れているなら試しに始めてみてください。きっと、あなたの人生を今よりずっと豊かなものにしてくれます。
あなたのマインドフルな人生を願って―